決闘?1千億光年の彼方に?/銀馬車でこい
突入へ
その俊足を踏み込む
一歩という瞬刻に
黒靴で走る音の重さと
同じだけのナルシズムの
警笛が鳴る
敵 それは城としての呪縛として
血液の慟哭へ
つまり我の血脈へ
警笛は鳴る
鳥は 翔び立つ
一翼の羽は
空を変え
一筋の血は
世界を変える
一滴の涙が
我を変えるよりもなお
燃えるように
警笛の音は紅き空を翔ぶ
それは
闘いの使者の手足として胎動する
闘いの雌雄を決するための
息吹として加速する
凛として 紅い血涙が
百戦錬磨の薫りをたてながら
草原には 風と戦慄の調べが
刹那の闇へと走る
命は天空に潜む
猛禽の敏捷さを超え
拳は宙を舞い
心的距離にして
1千億光年の彼方を越えて
感覚は決起して
血を拭い
理性は黙然として
力が暴れたことの罪を知る
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