孤/
ヒヤシンス
涙は溢れ、暮色に触れて、花と為す。
鷺は佇み、川面は艶やか、凛と為す。
石は固く、蜉蝣の舞う、誰が聞く。
風が立ち、影は霞、泡沫の夢を見る。
夢亡き後に山は燃え、心に映る。
風泣き後に雲は漂い、雨が降る。
彷徨い人は途方に暮れて、天を仰ぐ。
闇の主現れ、風見鶏は歌う。
宵の明星、揺蕩う船を照らす時、
漏れる吐息に血は交じり、
赤銅色の羅針盤、カラカラ回る。
見えない努力は空しく揺れて、
遥かなる土地に向け狼藉を放つ。
ただ我が身は鬼神の如し。
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