つぎはぎの詩/星丘涙
 
言葉と言葉を継ぎ合わせる
赤い夜の拒絶の淵

別れの白い花びら
漂う岸辺

波の上に
なぜか海鳥が湧く
船の灯りは夏の夜の饗宴

古から
空に浮かび続ける訳を
尋ねる旅人
満月は決して答えない

顔なしの女優は
涙に濡れやすく
目元はやけに妖しく
頬は蒼白い

眩暈
見上げる空

占い師の女は
?つきの石の欠片を拾い占う

言葉と言葉を継ぎ合わせる

なんとなく
そこにある感覚を
拾い集め
散りばめる

戻る   Point(5)