もっと光を/星丘涙
満ち満ちた海を見渡していた
水平線が弧を描き
白い波しぶきが
ざわめいていた
空も海もひとつになり
心に青く染み込んでいった
魂に海がすみつき
空もすみついた
私を夏の色にそめ
心は輝いていた
私の心から
輝きが失われたのは
何時からだろう
歳を重ね
いやと言うほど苦労を味わい
だんだん
私の心は色あせ
陰鬱になった
せめて
あの海と空を見て
もういちど
夏のひざしを
浴びることができたら
輝きを取り戻せるような気がする
あかるい心を
取り戻せるような気がする
ただ
光りが欲しい
戻る 編 削 Point(4)