モーニングショー/1486 106
 
いつもより早く起きた朝は第六感が冴え渡ったみたいで
天窓から降り注ぐ朝日に特別な事が起こりそうな気がした
ホットプレートの上では忙しなくウィンナーが走り回り
どこかへ連れて行ってよとはしゃぐ子どものように見えた

適当にテレビを点けては映っていた場所に行こうとしたり
そういえば今年はまだ桜を見ていないなとか思い出したり
探そうと思えば欲望は激しく押し寄せてくるものだけど
一つずつゆっくり確かめていこう時間はたっぷりあるから

玄関のドアを開ける時のタイミングと勢いは非常に重要で
幸運の風に乗れるかどうかは一瞬で決まってしまう
例えば昇り始めた太陽を落としてしまうくらいの気持ちで
動き始めたばかりの街に響き渡るくらいの大きな声で

行ってきます
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