かたち かたち/木立 悟
 




表にも裏にも
鏡のついた手鏡を
ふたつの指で廻しながら
光ははじまりと終わりを行き来している


横の波が
縦に重なり窓を覆う
外の冬を隠すように
布の鳥の羽音が積もる


影の靴音が
水の上をゆく
流線形の視線の先に
歪みと揺らぎを捉えながら


蝋のなかの光が燃え
融け落ちてはまた燃え上がり
火のかたちの蝋に紛れ
激しく光へ帰ってゆく


山のむこうの山が動き
荒ぶるものらを連れ去るとき
川辺には光を持つ指が並び
川の上に川を浮かばせつづける


無数の花のあつまりが
冬の霧となりまたたいて
踊り 唱い 遠去かり
陽につづく径を濡らしてゆく






















戻る   Point(4)