終焉/星丘涙
 
からくりの歯車
まわる宙
白い粒子の雲が透ける
夢想

なみだ ひとつ
落ちる

終わりのない人波に
もまれる街は
仕組まれた余韻を残す

足跡だらけの現世
その一歩 一歩が
光と闇のため息
列車は人の思惑を乗せ走る

西風吹けば
そこに砂丘の嵐
旅人は
古から
月光に導かれ
人の終わりへと
辿り着く


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