終焉/
星丘涙
からくりの歯車
まわる宙
白い粒子の雲が透ける
夢想
なみだ ひとつ
落ちる
終わりのない人波に
もまれる街は
仕組まれた余韻を残す
足跡だらけの現世
その一歩 一歩が
光と闇のため息
列車は人の思惑を乗せ走る
西風吹けば
そこに砂丘の嵐
旅人は
古から
月光に導かれ
人の終わりへと
辿り着く
戻る
編
削
Point
(5)