卒寿のかげ(三)/信天翁
 
       東海は きさらぎの
      優柔不断な 虚空から
  ふわふわ 裏庭に 舞ってきた
       不揃いな 粉雪 め
          ひょっとして
  寸暇を つぶしている 老残を
天国に ひきずり 挙げようとして
            いるのか
戻る   Point(3)