思春期/星丘涙
 
蒼い優しさに触れ
眩暈の空に包まれる

流星の矢に射抜かれて
陶酔の海に沈み行く

絡みつく潮風
生暖かい夏の夕べ

白いシャツに透ける躰
触れる指先に伝わる鼓動

羽化したばかりの心に
芽吹いた棘が刺さる

愚かな羨望の中
青い蝶の群れが舞う



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