光/ヒヤシンス
光の帯の中から生まれた君は無言で僕に話しかける。
朝、光は太陽光線と絡み合い上昇してゆく。
覚めたかい、目は。
ほんの小さな君はまるで水晶のように笑った。
錯覚に揺れる部屋で僕は君を抱いた。
光に包まれた君は太陽に溶けていった。
目覚めに気付いた僕は、私は。
現実の中で一人彷徨っている。
周りをごらんよ。
たいしたことはないんだ。
生きているんだもの。
その時、胸の中にある二つの魂が弾けた。
尊さの中で親しみが宙に駆け上ってゆく。
たゆたう光の帯から無数の粒が放射されてゆく。
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