可否道その6/st
獅子文六「可否道」(のちにコーヒーと恋愛)で
主人公のモエ子は
コーヒーを淹れさせたら
ピカイチで
年下のベンちゃんが
モエ子のコーヒーの虜となり
同棲しているという
コーヒー夫婦なのだが
モエ子の淹れ方というのが
ネルのこし袋のネルドリップ
ところがモエ子のような名手でさえ
コーヒーを淹れながら
ちょっと考え事をしただけで
コーヒーがまずくなり
恋人が去ってしまう
新人女優アンナと
ベンちゃんとの関係が心配で
いてもたってもいられない
という心の動揺のためだ
モエ子が若い恋人をつなぎとめ
はたまた去ってしまう原因となった
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