天路歴程/
星丘涙
朝霧の川面に白鳥が数羽
水は緩やかに流れる
この世の絵の具では表現できぬ
この景色なり
ああ なんという世界
うたたかの夢
まどろみながら
さまよいながら
この橋を渡る
移ろいゆく時のなか
白い花びら散りにけり
青い空に昇る白い船
涙を拭きて送る人
天路歴程のごとく歩むもの
全てを捨てる覚悟なり
この世の誘惑
全て十字架につけるなり
全てを捨てて
従いまつる
全てを捨てて
我は今
戻る
編
削
Point
(4)