私の涙/星丘涙
身体に染み込んでいる光と闇に戸惑いながら
明日という日を夢見る
闇が恐れを生み出し
光がそれを打ち消す
美醜も善悪も溢れて出し
私のすべてが涙となる
その滴は本物なのかと
問うてみても
真実は分からない
ただ涙が溢れる
泣き濡れて心洗われた気分になる
「お前の涙はお飾りだ」
「ただのおセンチにすぎない」
と私の心が訴える
真実な涙というものがあるのか
私の涙は清らかなのか
どうであれ汚れきった心から流れ出るものが
奇麗なものであろうはずがない
愛の涙
清らかで人をも救いうる涙を
私は持っているだろうかと
自問する
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