夕日のソネット/
やまうちあつし
たとえばあなたが
わたしを忘れたとしても
並んで眺めた夕焼けは
ふたりを覚えているだろう
夕日は残る
とある非常口のむこう
あなたが立ち去った後にも
わたしらが消え去った後にも
そうして思い出すだろう
あの日と同じように
真っ赤に燃えながら
まちがえてなかったと
あれでよかったと
それがすべてだと
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