白日夢/レタス
 
青い猫を撫で
煮干しをひとつやった
彼はゴロゴロと喉を鳴らし
ぼくを猫の都に連れて行くという

彼は人では駄目だから
何かを被れという
ぼくは夏祭りに買った狐のお面を
こめかみにステンレスのボルトをねじ込ませ
青猫についていった

何処からか
チクタク  チクタク と
時計の秒針が
ぼくを歩かせる

青猫が時折振り返り
ニャァと鳴く
ぼくは忘れ物に気付いた
煮干しの袋だ
猫の都のお土産を忘れてしまったのだ
今更ひき返すことができなくて
コンビニで鮭とばを沢山買い
都へ赴いた

青猫はあちらこちらを彷徨うように
ぼくを誘う
そしてぼくは帰り道を失
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