余白だらけの置き手紙/もり
おれの詩は 親離れがはやい
大事にしていたつもりだが
ここぞ、という夜
彼は 彼女は もういない
残された
余白だらけの置き手紙
不良だ。
つけた名前が
気に食わなかったのか
どこかの誰かに 今ごろは
呼ばれてるのか 別の名で
余白を埋める ボヤキ
反省、ほんの少し
ひとにやさしくと
教えたかった
ユーモア絶やすな 銃口にさえ
ひとりででかくなった気になるな つまりはあの頃
おれのようになるな
いつかおれも飛び出した
余白を埋めた 涙と後悔
おれもかつて
誰かの詩だった
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