ブルーズの夜/ヒヤシンス
冬の寒空の中、俺はとあるライブハウスに迷い込んだ。
すでにバンドの演奏は始まっている。
ステージの中央に立っているのは、かのマディー・ウォーターズ。
マニッシュ・ボーイを熱唱中だ。
ステージ横ではストーンズのミックとキースが何か耳打ちしている。
俺は震えた。何という贅沢。
観客はすでに一体となっていた。
マディーのステージが終わり、次に現れたのは何とハウリン・ウルフ。
スプーンフルで私の脳内は弾けた。
こんな幸せがあって良いものか。
次々と演奏は進む。
お次はエルモア・ジェイムス。ダスト・マイ・ブルームだ。
体を貫くスライドギター!
痺れま
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