辻褄の合う伝言/りゅうのあくび
借財について
苦情を話していたので
僕は母に言葉を伝えた
あの日には
きっと自由な想いだけがあったよ
分からないことがとても幸せで
すでに分かることが
実はとても大切だとは思う
考えることが行うことでもあり
そこにはいつも迷う必要は生まれはしない
もっと判子を押す前に
僕が厳しく伝えた方が良かった
そう魂を入れて云う
還暦をすでに過ぎた母は黙って
電話を夜空の静寂のなかに置いた
そっと今晩も家族に
料理を作るためだろう
年の瀬に
蜜柑のお礼を
何にしようか考えを
巡らせながら
ちょうど誕生を
祝うために伝言がある
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