0からの出発だ!/天野茂典
 
  若い者は威勢がいい
  つっぱてるところが魅力だ
  詩なんか糞でもない
  詩に威厳などない
  詩人に特権などない
  バンドやってるように
  アカペラでやってるだけだあ
  詩にどんな魅力があるのか
  タイプライターで打った紙切れだけさ
  いちど火事を出してそんなものもやしちまえばいい
  幾つからでも0からの出発だ
  
  自分の過去のすべての作品が燃えてゆく瞬間の狂気は
  正気なんかにゃ帰れない
  ブコウスキーのように散らかるだけさ
  この散らかるってのがなんともいえないのさ
  自分の血と汗と涙 すべてが炎になっちゃうんだ
  ことばなんて無力さ

  蜂蜜でも舐めてな!



  
             2005・03・04
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