明日/レタス
 
ぼくは雨になれるのかな
晴れになれるのかな
曇りになれるのかな

花を咲かすことができるのかな
実を結ぶことができるのかな

部屋の隅に蹲り
未来予想図をなぞってみた
時計の秒針がコチコチと鳴り
時間だけが通り過ぎてゆく

半分石となってしまったぼくの脚は
痛くもなく
痒くもなく
すでに機械仕掛けのコンパスになっている
いくらでも歩けるはずだ

この化石となった闇の部屋を出よう
外には大きな虹がかかっている

この部屋は閉ざされている
闇が深ければ深いほど
暁は近い


戻る   Point(9)