足首にかかる程の黒/
物川祐治
足首にかかる程の黒
何処までも
広がるでしょうと
彼の人の予言です
ちいさいちいさい眠りの内に
言葉のサラダを注ぎ給え
満ちて、
満ちて
淡いピンクはとどまることを知らず
溢れかえって、
明け方を呑み込みますよと
貴方の予言
ペリカンとフラミンゴが
あなたのアパートからみて南の方向のそらをとびます
信心深い君のことだから
まだ新聞紙の上で蹲っているのでしょ
さらさらとした易い眠りの内に
本質を置き忘れないように
ね
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