秋深く/
レタス
ポタリ
ポタリ
静脈から垂れた黒い血が
私の寿命を占っていた
あぁ
そこはクヌギの雑木林の散歩路
暗い午後に
紫煙を一服
カラスが鳴いた
そろそろ帰らなければならないのに
足先が戸惑ってしまう
私はホームセンターでスコップを買い
この身を林に埋めてしまおうと思った
しかし
二週間も食べていない体力は
それを許さない
プカリ
プカリと
煙草を燻らすだけだった
また入院か…
それとも死を選ぶか
カラスがまた鳴いた
戻る
編
削
Point
(2)