太陽はひとつの窓なのだ/天野茂典
 
  

   朝はいつ空けるか
   モダンアートのような
   朝焼けが見たい
   心の中が掻き立てられるから
   燃えてくる海
   でっかい太陽がイビツになってる
   いっそうのカヌーで漕いでゆきたい
   宮沢賢治は言った
   太陽はひとつの窓なのだと
   その窓に迫りたい
   焼かれてもいい
   燃え尽きてもいい
   今は太陽
   核融合のエナジーが欲しい
   太陽光線の粒子が
   ぼくを呼んでいる
   こっちへ来いと
   ぼくは太陽と合体する
   最初のうちは寒いが
   だんだんあったかくなるよ
   太陽も35億年の命だ
   廃屋にも
   光りが差すようにするよ



             2005・03・03

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