白のブルース/Lucy
寂しいから寂しくないふりを
しているなんてお見通しなの
寂しくないならどうして
そんな限界集落の無人駅に
会いに来ないかなんて言うのよ
あなたの孤独を映し出す
鏡のように澄んだ湖はもうどこにもない
若い人たちに慕われて
元気をもらっているよって
相変らず毎日忙しくてさ
なんていうなら
私のことなんて
どうして思い出したのですか
あなたが老人になっても
私はちっともがっかりしない
だけど
もう少女ではない私を見て
あなたが落胆するのは許せない
だって知っている
わたしが少女だったから
好きだったんでしょう
あなたがどんなに孤独でも
私 鏡に
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