白のブルース/Lucy
 

寂しいから寂しくないふりを
しているなんてお見通しなの
寂しくないならどうして
そんな限界集落の無人駅に
会いに来ないかなんて言うのよ
あなたの孤独を映し出す
鏡のように澄んだ湖はもうどこにもない

若い人たちに慕われて
元気をもらっているよって
相変らず毎日忙しくてさ
なんていうなら
私のことなんて
どうして思い出したのですか

あなたが老人になっても
私はちっともがっかりしない
だけど
もう少女ではない私を見て
あなたが落胆するのは許せない
だって知っている
わたしが少女だったから
好きだったんでしょう

あなたがどんなに孤独でも
私 鏡に
[次のページ]
戻る   Point(20)