愛の形/
鷲田
日々の思い出の中には
日常だけがやはり存在した
部屋は今日も日常で溢れ
明日もやはり日常で溢れていく
あなたは学校に行き
あなたは家事し
私は会社に行く
そして皆、夜には家に帰り、静かに眠りにつく
愛は現存しなかったが
この日常は永遠に続いて欲しいと私は強く願っていた
そしてその願う気持ちが愛であると
繰り返す日常が愛であると
私もあなたも知る由がなかった
私達の一日は今日もただ静かに過ぎていった
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