感情/
鷲田
感情は時と共に丸くなる
丸くなり未来への坂を転がり続ける
そして、忘却の泉の中に落ちて消化する
5歳の時に怖かった光景は
15歳の時には無機的な日常となり
18歳の時の尖った態度は
30歳の時には青春の思い出となり
33歳の時の勢いのある仕事は
45歳の時には若き時代の活躍になり
48歳の時の紆余曲折は
65歳の時の引退時の生き甲斐となる
感情
それは喜びも悲しみも
丸くなり、忘却される定め
感情
日々の泣き笑いに
溺れることなく、ただ歩け
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