ただ/鷲田
捨て去った
過去の一つの話と
一つの思い出
誇りは蒸発し
私はまた新しい道を歩いて行く
この道は不変だ
過去は消えて行かない
無言のまま
現在、見える景色を見守っている
変わるとは意志ではない
環境に適応するための適者生存の理だ
振り返るとアスファルトに生える一凛の花
花は何時でも太陽に向かって咲く
ただ光を求める一つの生命として
理屈では無く
生命のエナジーの単純運動
運命
それはあなたとの相性
私の遺伝子とあなたの遺伝子が
車輪のように合致した物語
物語は文字で語られる
ただ、「愛している」というフレーズの中に
ただ、心地の良い言音の中に
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