白紙の季節/ゴースト(無月野青馬)
何を求めていたのか
何を探していたのか
見えない
自分自身も見えない
詩に何かを求めたことが
間違いだったんじゃないか
そういう風にも考えた
詩を好きだったから
見えなくなったんじゃないか
そういう風にも考えた
それに
そもそも
はじめから
本当は
何も求めていなかったし
何も探していなかったんじゃないか
そういう風にも考えた
「風」は
どこから来て
どこへ行くのか
見えない
そして
ここは 途中
広いような狭いような
白いような黒いような
そういう 途中
もしくは 白紙
そういうことは分かる
途中 で
考えることは山のよう
そうして 考えていると
白紙 も だんだんと
また 色付いていく
白紙の季節だった
それは必要なものだった
自分自身を探す途中だった
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