当たり前の特別な一日/葉月 祐
誰かにはなんて事の無い一日
なんなら 台風が来た
そんな慌ただしい一日
自分にとっての特別な一日は
今までで一番落ち着きが無くて
一番 特別な日になった
おめでとうと言われる
その度に
ありがとう そう言って
わたしは笑って
「全心」で喜びを噛み締める
感謝はいくらしても足りなくて
ありがとうと口にする度に
どうしても 泣けてしまう
今日はただの一日
どこにでもある
ありふれた
当たり前の特別な一日
スケッチブックに絵を描いた
おめでとうとありがとうを束ねた
下手くそで幸せな
喜びの花束の絵を
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