同じ声、同じ部屋/あおば
160814
それはラップと違うんでねえのの声を聞き
レゲエの方がの声を聞き
義太夫は迷っているよ
迷っている三四郎
ストレーシープの美彌子に恋をして
お池にはまってどんぶらこ
ぼっちゃんご機嫌いかがかなと
戦争を讃える詩人達の喝采を聞きたくないが
聞こえるんだからしかたない
ラップのように
レゲエのように
と気分良く
終戦時の我が家のラジオ環境を調べている
暗いところで本を読み過ぎて強い近視になって
眼鏡を一生手放せなかった母が
終戦の詔勅がよくわからなかったとの声に
それはラジオの問題で理解
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