鳥人間/服部 剛
 
二度と無い(今日)を刻印しよう
ないふのエッジの上で
両腕の翼を広げいつのまにやら、綱渡っていた
無重力な――小人のぼく!

ぎりぎりの日々を
あんのんと胡坐(あぐら)かいて
呆けた面(つら)を
演じる――役者のぼく!

刻印しよう、二度と無い(いま)を
呼吸しよう…ゆいいつむにの(今)を


ありがとう


世界にたった一人の



に、


(LOVE)を身体(からだ)の隅々の葉脈まで
沁みわたるよう

ぼくはいくよ
きみを道づれに、退屈な日々に潜む
、小さい小さいトンネルをくぐり抜けて
―――――――――出口の向こうにひろがる
明るい地上のぱらいそ = 天
の宿る日々を、夢に見て  

二度と無い
今日という日の
まっさらな、日記帳

今、巨(おお)きく目の前に開かれている。

なんでもない日々に向けて
なんでもないぼくのまま
そろそろ
旅の仕度を始めよう  














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