揺れる、瞳/
服部 剛
その少女の瞳には
空白の明日を覆い隠す…不安と
不安の奥底にゆるがぬ
一本のすじが、通っている
少女はすでに、聴いている
得体の知れぬ煙の塊を
明日へ投げ去った時
ふいに訪れる、そよ風が
一冊の本の序章を捲る
あの音を
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