人間発電所/服部 剛
 
どうかしちゃってる、俺
どうかしちゃってる、俺
でも、でも、ほんとはネ
ほんとーにどうかしちゃってる
どうしょうもない情けなぁい、のは…
「みぎにならえ」の、俺!
は、跪(ひざまず)いて蹲うずくま()って疼き持って
二の腕でしょっぱい涙を拭ってる、この
瞼にしたたる滴に、一瞬
あの遥かな太陽は光り
蹲って疼き持った、この俺の
華奢な右手には、一本のペン。  

まっさらなノートに
描くよ、一本の線
それは髪の毛
それは針金
それは、それは、導火線。
ねがてぃぶでない、導火線に
しゅぽっ とライターの火を灯して
じりじり、じりり…俺の中
這いつくばってる、俺の中
くすぶり、続ける、俺の中
の、
発電所は俺
自らが発電所
大地に接吻をして、磁場を吸って―――

血肉の通った人間発電所


おれ!  






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