ドールハウスの/ゴースト(無月野青馬)
 
星は地上に落ちてくる
宿る体を探しているのか


「僕」は
自分が
人形なのかどうか
知らなかった


街のイルミネーションは
イミテーションとイミテーションなのか
知らなかった


「僕」は朝を向かえることばかり長けた


物語では
銀河に鉄道が走り
川の石はメルヘンを
春の日は破調を語る


けれど
「僕」は
生きているようでいて死んでいるよう
起きているようでいて眠っているよう


自分の星を自分に入れられるのは自分しかいないのに
「僕」は人形のよう


星は落ち続けている
宿るべき体が見付からず
イルミネーションとイミテーションとイミテーションのグラフィックへと
落ちて
割れているよう



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