あおの中から/
田中修子
朝、制服
うすい雨のなか
ビニール傘をさして
バス停まで
拒食の脚であるいてた
傘の向こう
こまかな雨粒の向こう
紫陽花が鮮やかに
青色ににじんでけむる
ブラウスが肌にはりつく
すべて何かを通していて曖昧で
それでいて
くっきりとそのときを内側から
見つめていたのだと
いまならわかる
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