鍵/あおい満月
鏡に映る素肌には、
夥しいほどの、
何かに食いちぎられた後が
白い目をして睨んでいる。
互いの血肉を喰らい合うことこそが
真実の愛だと信じていたあの頃は、
あの日から生まれた私の世界は、
斬新さというヴェールを纏い、
夜に赤い花を咲かせた。
一人残された今は、
ただ、
いたわりあう優しさが欲しい。
この腕を抱きしめてくれる、
懐かしい約束を探して、
一歩ずつあなたに会いに行こう。
壊れ続けた日々も悪くはない、
たったひとつの願いのために、
すべてをなげうった思い出も、
見守るすべてに嘘をついた、
さわれるものすべてに刃をたてた、
それでも欲しかった幻
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