窓の虹/あおい満月
あなたに、
いったいいくつの、
何かを捧げればいいのだろうか。
与えるよりも捧げること。
三六年間、
向き合ってきたあなたに。
繋いできたその手に。
なにもいらない、
私が元気で働いてくれればいいと、
あなたは微笑む。
けれど、その微笑みが、
時に寂しく思うこともある。
また、
天気のよい休日に
一緒に外へ出ましょう。
あなたの好きな、
チーズ鱈と缶チューハイを持って。
外は晴れていて、
なにげない日常が、
こんなにもあたたかくて。
窓に映った影に、
虹がみえたりして。
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