酔詩/星丘涙
 
酔って候

  
梅雨に濡れけり
 薄肌の
紅の香り艶っぽく

  ふらり ふらりと 漂えば

  美しき君の襟足映る戸惑いに
狂おしく泣きぬれ 乱れ髪 
白き指先すり抜ける

  
かすれ詠う詩人の 
迷う暇なき
 水無月の夕暮れ

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