悪魔の子/星丘涙
血と汗を滲ませ剃刀の刃を渡る
常に生死の境を行ったり来たり 死に飲み込まれる事もある
絶望を通り越した世界を垣間見ては発狂する
誇大妄想の中 天国と地獄を往来しては祝宴と裁きの繰り返し
まるで豚に真珠である・・・
アンバランスの極致の世界を浮遊し苦悩する
生きる事は恐怖から始まり 恐怖と戦うことが生きる目的となった
安息する事はなく常に満身創痍で進む
穢れに身を預ける事も出来ず罪を悔いてばかり
天国と地獄が付き纏い罪悪感が羅針盤の様なもの
愛すると言う能力があれば救われるだろうが
限りなく誠実で良心的なエゴイストに違いない
誠実も良心も捨てた時 悪魔の化身になる事は目に見えている
戻る 編 削 Point(1)