風もにわかに/
シホ.N
希薄な空気を
息する身体
濃密なヒミツの
波打つ脳内
実体らしきは
目に見えず
遠い金属質の
音の交錯
失われる
自我より帰すもの
到達のない
生死の遍歴
日と光
闇と夜気
風もにわかに
吹き溜まる
戻る
編
削
Point
(2)