消えていった詩を思う。/
元親 ミッド
空を見上げる。
留まる鱗雲に、ふと時の流れを忘れる。
風の櫛が髪をすく。
目をつぶって風の匂いを嗅ぐ。
夏が近づいている。
あの夏を思い出してみる。
忘れた詩、書きかけの詩、
消えていった詩を思う。
別に悲しくなんてないさ。
あの雲と同じだよ。
留まって、そこに浮かんでて、
そしていつの間にか流れてる。
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