恋する地球を恋する/yo-yo
遠くの山々が
のどかに雲の帽子をかぶっていた日々
春の野をいっぱいの花でみたし
初夏の木々を新鮮な緑で塗りかえてくれた
美しい地球よ
恋しい地球よ
どうか
山を崩さないでくれ
家を人を押し流さないでくれ
川の水を濁さないでくれ
恋する人々を
狂おしく嫉妬しないでくれ
人はただ
美しい地球の四季に恋し
美しくなりたいだけなんだから
*
初恋の味
まだ恋をしたことがないので
彼女はカルピスを飲んでみました
初恋の味は
甘くて
酸っぱくて
冷たくて
あたまの芯がきいんとなって
失神しそうになりました
けれども
なんだか物足りません
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)