青い火/服部 剛
 
天にはひとつの
(視えない手)があり
私は、全ての恐れ・震え・野心を
不思議な手の上に、置く。

この胸に乱れた炎は
いつしか――闇に溶け去り
静かな青い火となる。

そうして私は、目を開く。
目の前にある
ひとつの些事(さじ)を、成すように。  





戻る   Point(1)