気付きの刻/たけし
 
黄金の太陽、陶然と
茜に燃やす、この部屋を
開き放て!己のすべて
持続スルこの永久の時に

  ああ、俺の両眼は割れ砕けそうだ!

目が眩む目が眩む
眩暈、眩暈
光の海だ
黄金に躍る光の海だ
底から眼球、ひび割れながら
眼球から涙、滴り落ちながら
〈苦痛〉と同居する〈歓喜〉、
この束の間の永遠が、夢の如く再び到来するー四畳半を鮮やかに黄に橙に茜に染め上げ。

俺は全身を陶酔に貫かれ
重なり走る畳に跪拝する
降伏、委譲、唸る耳鳴り、
割れんばかりに大地を引き裂き
うっとりと己、畳に沈み込む、
微睡みと覚醒の真ん中で。

瑠璃色蝶が畑の畝溝に舞い降りる!
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