Miz 15/深水遊脚
 
んとの戦い、命懸けになりますよ。」
「お前にそう言わせる相手が現れるとはな。」
「差し当たり、模擬戦で手を抜かなくても遠慮なく戦える相手をお願いして、許しを得ました。再来週あたり、政志さんと戦えることになりました。嬉しいですよ。あの人はきっと本気で来てくれる。熱い人ですから。」

やけに嬉しそうに語り続ける柏木が、いつもと違い一点の曇りなく陽気だったので俺までいい気分になったのだが、同時にこれは大変なことになったと狼狽えた。軽く流す程度のエアロバイクのはずだったがペダルが重かった。昨日の疲れは見積もっていた程度を超えているらしい。早々に切り上げることにしてトレーニングルームを出た。


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