警告/あおい満月
朝の胎動が谺する、
夜のなかで、
私はゆっくりお湯を飲む。
私のなかだけにしか、
あてはまらない鍵をゆっくりと
舌で転がしながら。
朝を待ちながら、
カプセルに入る。
光の囁きに目をあけると、
昇りきった朝陽が、
私の髪を撫でる。
私はその時に思う。
ああ、生きていたんだと。
目覚めた瞬間に確かめることは、
私がぶれてはいないかということ。
私がぶれると、
月が砕け散る。
思考回路は、
見えない会談を昇り降りする。
私がぶれると、
いつまでも肩が冷たい。
私がぶれると、
私がぶれると、
その口をどこまでもぐちゃぐちゃに
裂いて甘い歯を貪り続けてし
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