考える愚人たち/銀馬車でこい
 
学問だなんて きっと
黒板にしたたる
食前酒のようなものなのだ

白いご飯へと
突き進む前の 
ちょっとした
志にはなるだろう

大学だなんて きっと
この世で
一番ざらついた
酒瓶のようなものなのだ

杯はすでに
許された水時計
杯は未だに
乾いてはいない
湿潤の紅
あと何杯飲み干したら 
白いご飯は輝くのだろうか

空腹は酔っ払い
そして
きっと赤面するよ
白いご飯は
まだ出てこない
食欲だけが
ただ肥えていく

ほとんど
教授たちは
高邁すぎるのか 
嘘をしゃべらない
沸き出ずるような知識は
まるで食前酒のように


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