この足下に /
服部 剛
日常風景の只中に、立つ
そこを掘るべし。
――足下(あしもと)に隠れた、天への通路。
*
(君の投げたボールは
君に返ってくるだろう)
*
昔々、葉蔭の下に坐っていた
お釈迦様の、瞳は開き
立ち上がるその前に――芽生える
ひとつの霊感。
*
――私は想う。
この足下に今も尚…水を吸い
大地の下に張り巡らされゆく
無数なる根の先を。
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