マザー・ファッカー/為平 澪
 
が大きくなるにつれ ぼくの頭を押さえつけるママの手が
どんどん積み重なっていく、降り積もるママの大群

真冬の真夜中真っ裸で両脚をM脚に広げて 
ぼくを その、真ん中の暗い穴に 笑いながら頭から吸い込もうとする女神
今夜 そこにぼくは巨大なピストルを手に 弾丸を打ち込んでママを壊す
ママの作ったぼくの六法全書を ぼくの独立宣言書に書きかえるため
ぼくはぼくのやり方でママと壊れる
(オカアサンガ、ダイスキナ、ママ、ダイスキナ、ママ、ダイスキ、ナ、ママ、
       
            ※         

どこか、くらいところで 
ケモノのなきごえが ひどく、しみる夜に
ぼくは、あなたが殺した父になる

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